化学工学論文集
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堆積粉塵の電気的払い落とし機構
伊ヶ崎 文和外山 茂樹牧野 和孝多田 豊井伊谷 鋼一
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1978 年 4 巻 2 号 p. 117-122

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抄録

堆積粉塵層の電気的払い落とし機構について, 静止力モデルと振動中心力モデルの二つを提出し, 電気的払い落とし力を電極径, 電極間隔比, 粉塵層から電極列上平面までの距離および印加電圧相数の関数として求め払い落とし電圧の計算を可能とした.その結果, 静止力モデルに基づいた理論計算値が実験値とほぼ一致した.理論計算によって, 最適な電極径が存在すること, 2, 3および6相の印加電圧相数では6相が最適であることなどが明らかになった.最適電極径は粉塵層から電極列上平面までの距離ybが増加するほど, また電極間隔比Rが減少するほど増大し, ybが2mm以下, Rが1および2の場合1~10mmの範囲にある.一方印加電圧周波数が高い場合は, 払い落とし機構に粒子の逆戻り現象を考慮する必要があることが実験的理論的に指摘された.

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