杏林医学会雑誌
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特集「最新の循環器診療」Part2
未来を支える心臓リハビリテーション
合田 あゆみ
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2015 年 46 巻 1 号 p. 101-105

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抄録
 心筋梗塞後および慢性心不全患者において,かつて安静臥床が推奨された時代があったが,急性期医療の進歩に伴い,早期離床の有用性が報告され,心臓リハビリテーションの有用性が認識された。その時代において心臓リハビリテーションとは,「早期離床と社会復帰をめざす機能回復訓練」と考えられていた。さらに現在では,運動療法のみならず患者教育やカウンセリングを含む「包括的心臓リハビリテーションcomprehensive cardiac rehabilitation」が,運動耐容能のみならず冠危険因子・生活の質(QOL)・長期予後を改善する効果を有することが明らかにされ,心臓リハビリテーションの概念は「QOLと長期予後の改善をめざす疾病管理プログラム」あるいは「循環器病予防介入」へと大きく変化した。
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© 2015 杏林医学会
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