日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
空腸憩室をともなった原発性小腸軸捻転症の1例
上田 城久朗能丸 真司永田 夏織梶井 信洋大村 良介原田 俊則鈴木 伸明鈴木 道成森岡 秀之
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2000 年 97 巻 1 号 p. 33-37

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抄録

症例は73歳女性.朝食2時間後より突然,上腹部痛出現.腹部CT検査と小腸造影検査より空腸憩室を合併した小腸軸捻転症と診断した.入院約1カ月後,手術を施行したが,小腸全体が反時計回りに720°捻転しており,空腸憩室はTreitz靱帯から約25cmの部位の腸間膜よりに存在した,原発性小腸軸捻転症は,本邦ではまれな疾患で術前診断されることは少ないが,本症例では典型的なCT像より術前診断が可能であった.

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