1986 年 28 巻 1 号 p. 281-286
比較的軽度の歯周疾患患者150名を用い, 歯周ポケットの深さ, 骨残存量, 動揺度の3項目について全部診査法とRamfjordの6歯法による部分診査法の比較検討を行なった。
歯周ポケットの深さ, 骨残存量, 動揺度とも全部診査法とRamfjordの6歯法による部分診査法の間に推計学的有意差は認められなかった。また, 歯周ポケットの深さ, 骨残存量において, 歯群の平均値と, 歯群の代表歯および代表歯以外の歯の間に推計学的有意差は認められなかった。
以上のことにより, Ramfjordの6歯法は部分診査法の一つとして有用であり, またその歯群内の他の歯が代表歯として使用できることも明らかになった。