陸水学雑誌
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アオコ流動モデルを用いた天竜川の藍藻Microcystis細胞濃度の時間変動予測
片上 幸美中山 恵介横山 淳史本間 隆満朴 虎東
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2007 年 68 巻 2 号 p. 241-251

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抄録
富栄養湖である諏訪湖では例年夏季に有毒藍藻Microcystisのブルームが発生する。諏訪湖からの流出河川である天竜川においても,夏季には河川水中にMicrocystis細胞が含まれていることが確認されているが,その濃度は諏訪湖からの流出量変動に従って変動することが考えられる。本研究では,アオコ流動モデル ver. 1.2を改変したアオコ流動モデル ver. 1.3を用い,天竜川下流域におけるMicrocystis細胞濃度の時間変動を予測することを試みた。その結果,このモデルは,諏訪湖からのMicrocystis細胞の流出量に伴って変化する,天竜川におけるMicrocystis細胞濃度の時間変動を再現することが可能であり,天竜川下流域における毒素濃度の時間変動,リスクアセスメント等にも利用可能であることが判明した。
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© 2007 日本陸水学会
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