日本臨床外科学会雑誌
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未治療糖尿病患者に合併した巨大胃石と腸石による小腸閉塞症の1例
榎本 浩士金泉 年郁八倉 一晃岡野 永嗣
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キーワード: 胃石, 腸石, 小腸閉塞症
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2004 年 65 巻 8 号 p. 2131-2133

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抄録

症例は, 61歳,男性.既往歴は未治療の糖尿病.現病歴は嘔気,嘔吐を主訴に当院を受診した.胃内視鏡にて巨大な胃石を認めたため砕石を試みたが硬くて不可能であった.第4病日に腸閉塞を呈したため当科紹介となった.イレウス管挿入後,イレウス管から小腸造影を行ったところイレウス管先端部肛門側に透亮像を認めた.胃石の存在が既に確認されていたこと並びに腹部CT,エコーにて含気を伴う腫瘤像を認めたことから腸石による腸閉塞と診断し,手術を施行した.術式は,結石が嵌頓して壁の一部が壊死に陥っていた回腸の部分切除と胃切開砕石術を行った.結石成分の結果は胃石がタンニン,腸石がタンニン,タンパク質であった.

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