日本臨床外科学会雑誌
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透析患者に発症し急激な経過をたどった気腫性胃炎の1例
肥田 侯矢加藤 滋清水 謙司山本 秀和小西 靖彦武田 惇
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キーワード: 気腫性胃炎, 透析
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2005 年 66 巻 10 号 p. 2422-2425

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抄録

透析患者に発症し,急激な経過をたどった気腫性胃炎(emphysematous gastritis)の1例を経験したので報告する.
症例は66歳,男性. 35歳時より腎不全にて透析中であった.透析中に右膝痛が出現し,化膿性膝関節炎の診断で整形外科に入院したが,入院3日目の夜間に突然意識レベルの低下を認め,疼痛刺激に反応する程度となった.胃管を挿入したところ血性排液があったため,緊急内視鏡を施行.小彎を中心とした胃壁全体の発赤とびらん,出血を認めた. CTにて食道,胃,十二指腸の壁内気腫と門脈内ガスが確認され気腫性胃炎と診断した.昇圧剤,輸血の使用にもかかわらず,全身状態が急速に悪化し発症後24時間で死亡が確認された.

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