日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
気胸発症時に発見された15歳女児の頸胸境界部食道duplication cystの1例
宮脇 美千代今給黎 尚幸河野 洋三三浦 隆川原 克信
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 67 巻 4 号 p. 780-783

詳細
抄録

症例は15歳の女児.左気胸が再発した為紹介された.胸部X線写真で右上縦隔に腫瘤陰影と,胸部CTスキャンで胸部上部食道と気管に接して右胸腔内に突出する境界明瞭な嚢胞状病変を認めた.胸腔鏡下左肺ブラ切除を行った後,体位を変えて胸腔鏡下に嚢胞を切離し,食道壁欠損部は食道縦走筋を縫合し修復した.切除標本では二層の平滑筋層と内面に多列線毛上皮を認め,食道duplication cystと診断された.
今回,気胸発症のため偶然発見された15歳のduplication cystを胸腔鏡で同時に手術した症例を経験したので報告する.

著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top