受注型のプロジェクトで開発したソフトウェアは、顧客を通して運用担当に引継がれる。ソフトウェアは、運用段階で顧客が利用して、初めて価値が創出する。開発プロジェクトは、ソフトウェア開発の各段階で創造した価値を運用に引継ぐことを意識することが必要である。しかし、引継ぎのプロセスは、顧客との契約によって異なるため、具体的な手順として示すことが難しい。 そのため、P2M視点によるソフトウェア開発プロジェクトにおける「運用を意識した引継ぎモデル」を作成した。本モデルは、プロジェクトライフサイクルを通して、開発プロジェクトが運用に引継ぐ形式知と暗黙知を意識するべきプロセスを明らかにし、価値あるソフトウェア開発のために貢献する。