日本応用動物昆虫学会誌
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ニカメイチュウの形態にみられる相対成長
高井 昭
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1966 年 10 巻 3 号 p. 138-144

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抄録

1) 予察灯に誘殺されたニカメイガについて各部分の形態を相対成長法則により検討した。なお越冬幼虫を加温した成虫についても行なった。
2) 相対成長係数αのおおよその値は,前翅長に対する成虫体長および開張が1,前翅長に対する成虫体重,総蔵卵数が3,幼虫体重に対する成虫体重,幼虫体重に対する総蔵卵数,成虫体重に対する総蔵卵数が1,幼虫体重に対する前翅長が0.4で,いずれも相対成長関係が成立した。
3) 前翅長に対する成虫頭巾の相対成長係数は1よりも小さい。
4) 翼荷重の指標としての成虫体重/前翅長は第1, 2回成虫とも雌より雄の方が小さい。
5) 相対成長係数は最近の2∼3ヵ年では年による変動はなかった。
6) イネで育ったニカメイチュウと,マコモで育ったニカメイチュウとの間では相対成長に統計的に有意差はなかった。

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