世界48の国・地域の特許を収録したDerwent World Patents Index(DWPI)は,サービス開始から50年を迎えた。この半世紀の間にわたる特許情報の提供,利用環境は劇的に変わったが,付加価値型二次データベースとして世界中の企業等で特許調査に利用されている。DWPIの特徴は,専門家による抄録,それも特許固有の情報要素を反映した構造化抄録と各技術分野に応じた独自の分類等の付加索引にある。ここでは,この構造化抄録に注目して,日本の特許公報を対象に評価検討した。構造化抄録のフィールドには,必須フィールドとオプションフィールドがあるが,必須の3フィールド,すなわちNovelty,Advantage,Useについて評価検討し,いくつかの知見を得たので報告する。