日本図書館情報学会誌
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論文
要素技術とその効果を用いた学術論文の自動分類
福田 悟志難波 英嗣竹澤 寿幸
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2016 年 62 巻 3 号 p. 145-162

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抄録

本研究では,科学研究費助成事業データベース(KAKEN)の分類体系に基づいて,学術論文を機械学習により横断的に分類する手法を提案する。これまで,論文を効率的に分類するための情報として,研究者名や雑誌名などが用いられてきた。我々は,これらの情報に加え,論文固有の特徴表現である要素技術とその効果に着目する。一般に,論文には,新しい技術(要素技術)を用いて得られた新たな研究成果(効果)が記述されている。このような研究動向を示す表現は,特定の研究分野の特徴を表す重要な手掛かりになる。提案手法の有効性を検証するために,KAKEN の研究課題データとCiNii articles の論文データを用いて実験を行った。そして,KAKEN の分類体系である「分野・分科・細目表」を対象とした時,それぞれ平均0.853,0.712,0.615 の分類精度が得られた。これらの値は,要素技術とその効果に関する表現を用いない場合より高いことから,本手法の有効性が確認された。

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