美術教育学:美術科教育学会誌
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絵画が「わかる」実感をもたせる鑑賞学習の開発 : 視覚リテラシー教育カリキュラム開発のための試論として
笹本 博紀
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2007 年 28 巻 p. 167-179

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抄録

本研究の目的は,視覚リテラシー教育カリキュラムの開発に資するため,児童生徒のイメージに対する関心・意欲と映像情報を理解する力を高めることができる鑑賞学習のプランの作成と検証である。まず先行研究から,視覚リテラシー教育の必要性・映像情報の特質・知識技能の習得と学ぶ意欲を高めることとの関係について整理するとともに,従来の鑑賞教育の問題点について指摘した。その上で,パノフスキーによる主題・意味の解釈の基準として「文献資料による知識」が挙げられていること等を参考に,映像情報の特質に合った鑑賞学習のプラン作成方針を提案した。その方針に沿って行った検証授業の分析・考察を通し,その方針が妥当であると結論付けた。

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© 2007 美術科教育学会
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