本論は筆者がこれまでの教育現場で捉えた「つくること」「癒されること」「内的世界の表出」の3つの視点から,造形活動に内在する,ストレスマネジメント効果と創造性との関係を分析すると同時に,子どもたちの創造性とはどうすれば育てることができるのかを探り検討した。現代社会において,子どもたちは何らかのストレスを抱えて生きていかなければならないため「生きる力」としての「ストレスマネジメント力」が重要であると捉え,造形活動を行う子どもたちの心の変化に着目した。子どもたちは「つくること」の中から自分をみつけ,表現することで喜びを感じ,心のリラクゼーションを得ている。そのことがある一定のストレスマネジメント効果につながっているという結論に至った。