美術教育学:美術科教育学会誌
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美術教育の専門家による印象評価をもとにした児童画の見方についての研究
有原 穂波萩生田 伸子小澤 基弘八桁 健
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2018 年 39 巻 p. 15-25

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抄録
本稿では,図画工作科における指導・評価に際した留意点について考察を行う。そのため,児童の描いた絵について美術教育の専門家を対象に5つの観点から挙げられた10対の形容詞を用いたSD法による質問紙調査を実施し,その結果をもとに考察を進めた。分析としては,主に回帰分析と,調査の回答から作成した各絵のプロフィールの分類・比較を行い,回答の傾向について検討を試みた。その結果,全体として専門家による評価は一致する傾向にあるものの,絵の造形的な特徴(色使いや線の太さなどから見取りやすい)以外から判断すると思われる項目については,回答にばらつきがみられることがわかった。これらから,図工科における評価基準の明確化や表現の多様性を認め,児童の創造を適切に見取るための新たな構造をもった評価の在りかたを考究していくことが必要だと考えられる。
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© 2018 美術科教育学会
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