美術教育学:美術科教育学会誌
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持続可能な社会づくりの担い手を育むための美術科の題材
鑑賞活動「デザインで変える現在と未来」の実践における ESD の観点
松井 素子
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2019 年 40 巻 p. 351-364

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抄録

2015年の第70回国連総会で,17分野(貧困や飢餓,ジェンダー平等など)における「持続可能な開発目標」(SDGs: Sustainable Development Goals)が採択された。「持続可能な開発のための教育」(ESD: Education for Sustainable Development)は,それらの目標達成にもつながる「新たな価値観や行動を生み出す多様性と包摂性のある社会の実現を目指す教育」である。中学校の美術科の現行教科書には,ESD題材に分類,相当する鑑賞・表現活動の題材がある。そこで,中学3年生への鑑賞活動の実践「デザインで変える現在と未来」において,実践前後の各ワークシートの自由記述欄への感想をテキストマイニングで分析し,変容の傾向を解析した。生徒が美術科のESD題材実践によって「持続可能な社会づくりにかかわるための自分なりの視点」を持てたことが明らかになった。

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© 2019 美術科教育学会
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