日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第71回 (2024)
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[3Ja] 加工、製造技術
パイナップル由来酵素ブロメラインの凍結噴霧乾燥法による粉末化の検討
*淺谷 浩太北村 豊粉川 美踏
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p. 369-

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抄録

【目的】

 パイナップルは加工時に原材料の約40 %以上が廃棄される食材であり,同未利用資源の有効活用が求められている.廃棄部位の一つである芯に含まれる酵素「ブロメライン」はタンパク質分解酵素であり,粉末化され用途は食品や医薬品,繊維産業と多岐に渡る.しかし加熱乾燥を伴う粉末化に際して,同酵素は熱変性の影響を受けやすいため,長時間の凍結乾燥処理が望ましいとされている.そのため,ブロメラインの粉末化は低い生産性が課題となっている.そこで本研究では,凍結噴霧乾燥法という高速低温粉末化プロセスを用いて,より生産性の高いブロメライン粉末の作製を行う事を目的とする.

【方法】

 パイナップルの芯を搾汁し,搾汁液と賦形剤を混合させ,これを酵素溶液とする.同溶液を,凍結噴霧乾燥法を用いて粉末化させ,他種の乾燥法も含めた乾燥前後や酵素溶液との酵素活性等を比較することで,本法の適用性を評価する.

【結果】 

 熱風噴霧乾燥法を用いて作製された酵素粉末は酵素活性を殆ど示さなかったが,粉末化は容易であった.凍結乾燥法および凍結噴霧乾燥法を用いて作製された酵素粉末は,酵素活性を示すことが明らかになった.しかし,凍結噴霧乾燥法は,熱風噴霧乾燥法よりも低温度域での噴霧による粉末化を行う必要があるため,粉末の形成化が困難であった.今後は,酵素溶液へ添加する賦形剤の種類や添加量などの乾燥前処理方法を選定し,同乾燥法における酵素粉末の作製に最適な操作条件を模索していく必要がある. Keyword:enzyme, pineapple, spray freeze drying

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