主催: 公益社団法人 日本食品科学工学会
会議名: 日本食品科学工学会第72回大会
回次: 72
開催地: 日本大学生物資源科学部 湘南キャンパス
開催日: 2025/08/27 - 2025/08/29
【目的】発表者らはこれまでに未熟温州みかんを原料として亜臨界水抽出処理の後にスプレードライによって粉末化した「未熟温州みかんエキス粉末」を開発している.私たちはこれまでにこの粉末がヘスペリジン等のフラボノイドを含んでおり,ヒト介入試験によって鼻アレルギー症状の軽減効果とQOL改善効果を有することを明らかにしている.ヘスペリジンには多様な健康効果が報告されており,その中の一つの効果として血流改善効果を有することが報告されている.そこで本研究では,被験食品(未熟温州みかんエキス粉末含有食品)摂取によって血流に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした試験を実施した.
【方法】30歳以上65歳未満の冷え性を自覚する健康な男女を対象に1群12名の計24名を選抜し,プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験にて実施した.被験食として未熟温州みかんエキス粉末を400㎎,あるいはプラセボを含む食品を4週間継続摂取させた.冷水負荷における血流関連指標(レーザードップラーによる血流測定,サーモグラフィーによる皮膚表面温度測定)の推移,変化量,AUC,回復率を評価した.得られた結果に対し群間比較を実施して血流に及ぼす効果を評価した.
【結果】レーザードップラーによる血流測定(摂取4週間後,付加前後)において,被験食品群はプラセボ食品群に対し,指平均において実測値で有意に高値を示す測定ポイントが確認された.また,冷水負荷後の回復率に関しても同様に有意に高値を示す測定ポイントが確認された.サーモグラフィーによる皮膚表面温度測定(摂取4週間後,付加前後)においても,被験食品群はプラセボ食品群に対して指平均において有意な高値が示される測定ポイントが確認された.得られた結果より,被験食品摂取4週間後の冷水負荷後の末梢血流減少に対する改善効果および,皮膚表面温度を回復する機能が明らかになった.