主催: 公益社団法人 日本食品科学工学会
会議名: 日本食品科学工学会第72回大会
回次: 72
開催地: 日本大学生物資源科学部 湘南キャンパス
開催日: 2025/08/27 - 2025/08/29
近年、洋菓子やパン、麺などの新規用途を含め、米粉用米の国内需要量は増加の傾向を示しており、食料安全保障の観点からも米粉の消費拡大は重要であるとされている。一方で、消費者の食に対する嗜好が多様化しており、食品の美味しさの一要素であるテクスチャーの多様化も求められている。食品のテクスチャーを多様化する手法として、食品用素材ドロマイト粉(以下、DLP)の添加が知られているが、米粉に対してDLPを添加してテクスチャーの変化を報告した事例は少ない。本研究は、DLPの添加が米粉食品に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 DLPの濃度が0-10%(w/w)となるように、市販の米粉(上新粉、吉田製粉(株))とDLP(M-C, 村樫石灰工業)の配合を調節し、含水率が50-56%(w/w)のペーストを室温で調製した。ペーストのレオロジー特性をレオメータ(HAAKE Mars iQ, ThermoFisher)で測定した。調製したペーストを直径20mm、高さ10mmの円柱に成形してスチームクッカー(T-fal)で10分間蒸し、30分間25℃に設定したインキュベータで放熱した後、団子の硬さをテクスチャーアナライザ(TA.XT plus, Stable Micro System Ltd.)を用いて測定した。 ペーストのレオロジー特性を測定した結果、Flow curve測定の結果からDLPの濃度の上昇によりペーストは柔らかくなり、流動しやすくなることが分かった。蒸し調理後の米粉食品のテクスチャーを測定した結果、ペーストの含水率が高いと食品は柔らかくなった。同じ含水率ではDLPの濃度が異なる場合でも硬さの差は僅かであった。これより、ペーストの硬さはDLP濃度に大きく影響されるが、蒸し調理後の食品のテクスチャーへの影響は小さいことが分かった。