經營學論集
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第84集 経営学の学問性を問う
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サブテーマ③ 経営学の可能性と存在意義
経営学は‘無用’か?
──その存在意義を考える──
*河野 昭三
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p. 81-90

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抄録

かつてヴェーバーは資本主義の生成過程を分析し,資本主義社会の発展した様相として「精神なき専門人」の跋扈を予想した。今日,社会科学の一分野である経営学においてもそのような「ヴェーバー予想」が常態化し,学問的な存在意義に疑念を生じさせている。社会科学においては研究の主体および客体が時間と空間の制約から逃れられないために,自然科学におけるような普遍法則的な仮説の提示は困難である。それゆえ,社会科学で最も重要な点は,提示される仮説が厳密な研究方法に基づき普遍法則的かどうかではなく,ヴェーバーが「職業としての学問」で論じたように,研究自体が「知るに値するもの」かどうかにこそある。そこで,経営学が存在意義を獲得するには,研究者が自らの使命と責任を自覚し,「価値前提の開示」を行うことが第一の要件となる。

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© 2014 日本経営学会
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