經營學論集
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第84集 経営学の学問性を問う
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自由論題
(38)インドの医薬品企業のM&A戦略
*セダイン マダブ プラサド
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p. F38-1-F38-10

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抄録

本稿は海外の医薬品メーカーがM&Aによってインド市場に進出する目的を考察した。インドの医薬品業界が,世界の医薬品メーカーから注目を集めている背景には,高い成長率,安価なジェネリック医薬品,低い研究開発コストおよび豊富な人材などの諸要因がある。一方,インド国内の医薬品企業も海外のジェネリック医薬品市場に参入する目的で積極的なM&Aを行っている。また本稿ではM&Aによってインドに進出した海外企業と買収されたインド企業の事例として第一三共とランバクシー・ラボラトリーズを取り上げ,そのM&A前後の財務データを分析した。その結果この事例ではM&Aがプラスの効果をもたらしたことを明らかにした。ただし,インドで生産・販売された医薬品が海外で販売禁止されるようなケースも見られており,インド企業には品質管理の面において大きな問題があることには注意が必要である。

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© 2014 日本経営学会
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