テレワークとは,パソコンに代表されるコンピュータとインターネットを使って,空間的・時間的な制約を克服した働き方である。テレワークには,在宅勤務,モバイル勤務,サテライトオフィスや自社オフィスなどを使った勤務形態などがある。本稿ではテレワークを,企業と雇用関係をもつ労働者の働き方という狭義の意味でとらえている。
このようなテレワークを組織マネジメントの視点から分析する視点として,本稿ではバーナード=サイモン理論を基礎にしつつ,その研究成果を受け継いできた情報処理アプローチを整理し,意味形成アプローチを展開している。本稿では,安達(2016)『ICTを活用した組織変革』を踏まえて,共通認識・共感・共有ビジョンと組織文化の関係について論及した。