消費者行動研究
Online ISSN : 1883-9576
Print ISSN : 1346-9851
ISSN-L : 1346-9851

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

性的マイノリティに関する消費者行動研究
既存研究の整理と今後の研究展望
岡部 沙麗元木 康介
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 202410.005

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

近年、社会的・学術的に性的マイノリティに関する研究の重要性は増している。性的マイノリティとは、性的指向や性自認におけるマイノリティを指し、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クィアなどが含まれる。消費者行動研究においても、多様性・公平性・包括性の観点から、性的マイノリティは注目を集めている。本稿は、性的マイノリティに関する近年の消費者行動研究を体系的にレビューすることで、最新研究動向と今後の方向性を示す。既存研究は、性的マイノリティ消費者に関する研究、性的マイノリティが登場するマーケティング刺激に関する研究に大別できる。前者の研究群では、異性愛者と比較した性的マイノリティ特有の消費者行動が扱われている。後者の研究群では、広告を主な題材として、異性愛と比較した同性愛イメージの影響を検討している。今後の研究展望として、多様な性的マイノリティ・異性愛消費者と性的マイノリティ消費者の相互作用・広告以外のマーケティング活動における性的マイノリティ・中長期的な影響等が挙げられる。

著者関連情報
© 2023 日本消費者行動研究学会
feedback
Top