接着歯学
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ビスタイトレジンセメントの合着直後の歯質接着性とプライマーの併用効果について
二階堂 徹高田 恒彦Michael F. Burrow佐藤 暢昭猪越 重久山田 敏元高津 寿夫
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1994 年 12 巻 1 号 p. 23-28

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抄録

ビスタイトレジンセメント (徳山曹達) の臨床術式を解説し、さらにその合着直後の歯質接着性と付属プライマーの併用効果について検討した。接着試験は、牛歯、エナメル質および象牙質を用い、業者指示に従い、付属コンディショナーによる前処理、プライマー処理を行った後、ビスタイトレジンセメントを塗布、光硬化させ、試料を作製した。試料作製後、1分、10分、37℃水中24時間浸漬後の各条件で引張試験を行った。さらにプライマーを使用しない群についても同様に試料を作製した。その結果、ビスタイトレジンセメントの初期の接着強さは、プライマーを塗布することによって、エナメル質、象牙質ともに顕著に向上した。したがって前処理材、プライマー等を付属するレジンセメントの歯質接着性を評価する場合、レジンセメント単独で評価するのではなく、そのレジンセメントの一連の接着システム全体としで評価する必要がある。

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