日本接着学会誌
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研究論文
ベンゾオキサジン環の開環反応を利用した新しいタイプのフェノール樹脂に関する研究(Ⅶ)-ガラス繊維強化複合材料の物性
木村 肇田口 秀一松本 明博松田 聡長谷川 喜一村上 惇
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2000 年 36 巻 8 号 p. 309-315

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抄録
ビスフェノールA型のベンゾオキサジン化合物を合成し,これとビスオキサゾリンとの溶融混合樹脂をマトリックス樹脂としたガラス繊維強化プラスチック (GFRP) を作製し,その耐熱性および力学特性について検討した。その結果,ベンゾオキサジン化合物とビスオキサゾリンとの溶融混合樹脂をマトリックス樹脂とした GFRP は,一般的なフェノール樹脂であるビスフェノールA型ノボラックとビスオキサゾリンとの溶融混合樹脂をマトリックス樹脂とした GFRP より,ガラス転移温度 (Tg) が約60℃高くなり,耐熱性が大幅に優れていた。また,ベンゾオキサジン化合物を用いた GFRP の方がビスフェノールA型ノボラックを用いた GFRP よりも,引張強度,曲げ強度および特に衝撃強度が優れていた。これはベンゾオキサジン化合物を用いた GFRP の方が,ピスフェノールA型ノボラックを用いた GFRP よりも繊維と樹脂との界面接着強度が若干低いため,界面はく離することにより樹脂のき裂中に生じた応力集中を緩和するためであると考えられる。
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© 2000 一般社団法人 日本接着学会
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