抄録
下地処理にクロメート処理を施したポリエチレン被覆鋼材の接着耐久性を調査した。実験室での高温の促進試験結果から予測された接着耐久性は,海中暴露された同サンプルの接着劣化耐久性とほぼ一致した。この結果からより高温での接着耐久性の調査により低温側の接着劣化挙動が予測できた。クロメート処理を施したポリエチレン被覆鋼材の接着劣化は,水中の溶存酸素の影響を受ける。また剥離界面から,ポリエチレン被覆下の鋼面でミクロセルによる腐食反応が観察された。アノード側は鋼の溶解,カソード側はクロメートの溶解に起因する接着界面の劣化が接着劣化を引き起こしたと推定される。