日本接着学会誌
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研究論文
芳香族ポリアミド樹脂を硬化剤としたエポキシ樹脂硬化物の熱的性質
越智 光一小山 勢世田中 誠司松尾 賢司
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2001 年 37 巻 4 号 p. 133-139

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抄録
従来のフェノールノボラックを硬化剤としたエポキシ樹脂のネットワーク中に剛直棒状分子である芳香族ポリアミド樹脂を硬化剤として組み込むことで硬化物の弾性率や耐熱性を向上させながら強靭性を改善しようとした。その結果,芳香族ポリアミド樹脂を添加すると硬化物の耐熱性は加成性の範囲を超えて向上し,同時に強靭性も改善された。耐熱性の改善は運動性の低い芳香族ポリアミド樹脂が硬化剤としてエポキシ樹脂と反応し,ネットワーク中に組み込まれたことに起因すると考えられる。強靭性の改善は,剛直な芳香族ポリアミド樹脂の添加に伴い硬化過程での分子内架橋が抑制され硬化物の橋架け密度の均質性が向上したと同時にミセル間をつなぐポリアミド樹脂分子か亀裂の進行を妨げたためと考えられる。
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© 2001 一般社団法人 日本接着学会
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