抄録
エポキシ樹脂とアクリレートとの(相互貫入高分子網目.IPN)に,クレーとして有機変性モンモリロナイト(MMT)を添加したナノコンポジッ卜の合成とその接着特性について検討した。MMTは,塩化ジメチルジステアリルアンモニウム(C38)または塩化アミノラウリン酸(C12)によって有機変性した。硬化物はX線回折とせん断接着試験により評価した。硬化物はクレーの有機化処理剤の性質だけでなく,硬化剤によっても構造が異なり,層剥離型,厨間挿入型の2種類のナノコンポジッ卜であることがX線回折測定より示唆された。せん断接着強度は層剥離型のナノコンポジッ卜を用↓た場合に.MMT未添加のIPNより約30%向上したことがわかった。