抄録
本研究では,モードI負荷の下でSUS304とアルミ合金からなるエポキシ系異材継手の界面き裂の破壊特性について様々な接着層厚さの影響を調べた。そして,汎用解析コードANSYS11を用いて接着層内の応力分布や異材継手の破壊じん性を評価した。破壊試験の結果から,き裂のない異材継手の強度は接着層が厚くなるとともに減少する傾向が見られた。この場合,小規模降伏条件が満たされるならば接着継手の強度の推測は界面コーナーじん性,Hcが使用できることが分かった。また,界面き裂の進展方向は2種類に分類できる,即ち,界面に沿って進む(i.e.界面破壊)あるいは接着層内に屈折する(i.e.凝集破壊)。次に,求めた界面き裂付き異材継手の破壊じん性Jcは,き裂が接着層内に屈折した場合,接着層厚さによらずほぼ一定である。他方,界面破壊の場合,Jcは接着層厚さに依存性がある。そこで,界面き裂は二つの剛体に挟まれた接着層の中央き裂と近似すると,界面破壊した異材継手の破壊じん性はKcのパラメータで評価できることが分かった。