抄録
本研究では,ポリ乳酸(PLA)にエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)およびタルクを加えることで改質PLA樹脂を作成し,ウレタン及びカシュー塗料を用いて改質PLA樹脂試験片表面に塗膜を形成した。試験片の表面前処理と結晶化処理が塗膜密着性と塗膜硬さに及ぼす影響をJIS試験及び拡大観察によって,評価検討した。その結果,EVAとタルクとの相乗効果によって塗膜密着性が向上することを明らかにした。また,塗膜を形成した後の耐アルカリ性評価を行い,PLA製品の耐久性向上のために塗膜形成が有効であることを示した。