2013 年 49 巻 12 号 p. 446-453
ポリジメチルシロキサンを用いた剥離剤層の力学物性を評価するため,AFMによるフォースカーブ測定を試みた。また得られた値と剥離力との相関性についても調べた。PET基材上に有機シロキサン化合物含有量の異なる種々の剥離剤層を形成し,フォースカーブを測定した。これらのフォースカーブからJKR理論を用いて剥離剤層のヤング率および凝着エネルギーを算出した。得られたヤング率は有機シロキサン化合物含有量増加に伴い上昇する傾向を示した。またモデル粘着剤に対する剥離力との間には高い相関性が確認され,剥離剤層のヤング率が剥離力に大きく影響を及ぼしていることが示唆された。以上の結果から本測定および解析手法は剥離剤層の直接的な力学物性評価手法として非常に有用であると考えられる。