2013 年 49 巻 3 号 p. 82-91
静的引っ張り荷重を受ける同種材料被着体によるスカーフ接着継手の接着界面での最大主応力分布を二次元および三次元有限要素法により解析し,接着界面応力分布の差異を明らかにした。特に,従来の多くの研究に見られる接着長さ一定の場合と,被着体幅一定とした場合の接着界面応力分布や継手強度の差異を検討した。被着体幅一定の場合の最適スカーフ角を検討し,接着層の縦弾性係数と接着層厚さの接着界面応力分布に及ぼす影響を調べた。三次元FEM計算では,スカーフ角が約60°で最大主応力は最小になることが示された。三次元FEM解析結果の妥当性を検証するため,ひずみ測定実験を行い,その実験結果と比較したところ,最大主応力およびミーゼス応力のいずれの結果とも両者がかなりよく一致し,さらに継手強度はスカーフ角θが約60°で最大になることが示された。被着体幅一定の継手強度が接着長さ一定の継手強度より大きいことが示された。