2017 年 53 巻 1 号 p. 4-10
本研究では,ラジカル重合によって合成したポリ(p-tert-ブトキシカルボニルオキシスチレン)(PBSt)の熱分解を行い,側鎖のtert-ブトキシカルボニル(Boc)基からのイソブテンと二酸化炭素の脱離によるポリ(p-ヒドロキシスチレン)(PHSt)の生成挙動を明らかにし,反応が定量的に進行するための条件について検討した。続いて,ジアミン架橋剤存在下でのp-tert-ブトキシカルボニルオキシスチレンとメタクリル酸グリシジルの共重合体(P(BSt-co-GMA))の熱硬化反応を利用してアルミニウム板の接着試験を行い,側鎖にBoc基を有するポリマーの易解体性接着材料としての特性を評価した。引張りせん断試験の結果より,100℃で加熱硬化後に高い接着強度が得られること,さらに150℃での側鎖官能基の分解によって接着強度が大きく低下することを見出した。