2017 年 53 巻 12 号 p. 415-423
非接触で変位の測定ができるレーザー変位計を用いたクリープ測定装置を作成した。測定結果からクリープコンプライアンスを求め,さらに時間の対数で数値微分することにより粘着剤の遅延スペクトルを求めた。SIS/石油樹脂系タッキファイヤ組成物において,副成分であるタッキファイヤの軟化点の差が遅延スペクトルのどの時間領域に表れるかを検討した。また,クリープコンプライアンスとプローブタックの接触時間依存性との関係について考察した。クリープコンプライアンスは累積変形量から求まる弾性率の逆数である。つまり,或る決められた時間までに流動もしくは変形した量の指標であり,粘着剤が被着体に接触していく過程の変形量に関係すると思われる。その変形速度の時間依存性はクリープコンプライアンスを時間微分した遅延スペクトルにて表現される。これらの測定値は,被着体への接触に必要な粘着剤の変形の時間変化を数値化したものとみることが出来,タック解析に寄与する評価法となる。