2018 年 54 巻 7 号 p. 251-257
Poly(ethylene glycol) diglycidyl ether( 以下,PEGDGE),及びdiglycidyl ethers of bisphenol-A をエポキシ成分として架橋したネットワークポリマーをマトリクスとし,過塩素酸リチウムを含有させた固体高分子電解質を調製し,その分子運動性とイオン伝導度の関係を調査した。パルス法NMR を用いて固体高分子電解質の運動性を評価した結果,種々のPEGDGE 組成比の固体高分子電解質中において,硬化剤を含むそれぞれの構成成分の運動性を個別に評価できた。固体高分子電解質中におけるイオン伝導度はPEGDGE 骨格成分量が同じ場合でも,硬化剤を変えることでイオン伝導性を制御できた。特に,poly(propyleneglycol)diamine を硬化剤に用いた系が,T2 緩和時間から求められる高い分子運動性と高いイオン伝導度( 1.09 ×10-2 mS cm-1 at 30 ℃) を示した。また,イオン伝導度と架橋高分子電解質の貯蔵弾性率の間にはトレードオフの関係が認められた。