本稿では,「動的共有結合」と呼ばれる平衡系の共有結合を分子鎖中に有する反応性ポリウレタンについて概説する。動的共有結合骨格を含むアルコール誘導体と,イソシアナート誘導体を出発原料とすることで,さまざまな動的共有結合骨格が分子鎖中に導入されたポリウレタンを合成できる。熱・触媒・光などの外部刺激で駆動する多彩な動的共有結合の組み換え反応によって,特定の条件下でポリウレタンの構造変換を実現できる。穏和な条件下で自発的な組み換え反応が進行する特殊な動的共有結合が導入された架橋ポリウレタンは自己修復性を示す。本稿では,主に基礎的な視点から反応性ポリウレタンの分子設計・合成,動作原理,将来展望などを紹介する。