日本接着学会誌
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総合論文
ポリシルセスキオキサンの粘着剤・接着剤への応用
樫尾 幹広杉崎 俊夫守谷 治
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2020 年 56 巻 3 号 p. 81-87

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抄録

シリコーンの類縁化合物であるポリシルセスキオキサン( PSQ) は,無機ポリシロキサン骨格に加えて,ケイ酸ユニット毎にモノ置換体として有機成分を有している。このため,有機部に依存ずる成形性,柔軟性,或いは反応性を示すと共に,耐熱性や耐候性,機械的強度に優れており,有用な有機-無機ハイブリッド材料と言える。このような特性を有するPSQ を用いた研究の一例として,種々の有機官能基をモノ置換体として有するトリメトキシシラン類とフェニルトリメトキシシランとの共縮合を行い,得られたPSQ 誘導体の接着剤分野への応用について検討した。その結果,2- シアノエチル基とフェニル基を有するPSQ 誘導体は,透明性と耐熱性に優れ,同時に被着体依存性の小さい光学部品用接着剤としての展開が可能であった。 一方,有機成分として高分子鎖を導入したPSQ も有用な素材として期待された。そこで,ポリシロキサン骨格にアクリル酸n- ブチルと4- アクリロイルモルホリンの共重合体をグラフト鎖として導入したPSQ 誘導体について粘着物性を評価した。グラフト化PSQ は,各モノマーユニットの特性が反映された被着体選択性が示された。さらに,共重合鎖中のモノマーユニットのシークエンスも粘着能に大きく影響することが認められた。

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© 2020 一般社団法人 日本接着学会
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