2021 年 57 巻 6 号 p. 234-241
架橋アクリル酸n-ブチル-アクリル酸ランダム共重合体( A) と架橋アクリル酸2エチルヘキシル-AAラン
ダム共重合体( B) のタック特性を,プローブタック試験で比較した。接触時間30 s,20℃測定を基準に,温度( 0
~60℃) と接触時間( 30~1800 s) の影響を検討した。30℃以上と長い接触時間( 1800 s) で,タックはB>A
であった。B は,30℃以上で破壊エネルギーが著しく高くなった。高速マイクロスコープを用いて側面からプ
ローブ/ 粘着剤界面のフィブリル形成と,上面観察からフィブリル形成した領域の広がりを観察した。タック
値を決める試験力-変位カーブのピーク付近のフィブリル長さと,プローブ界面でフィブリルが形成した領域
の大きさはいずれもB > A であった。粘着剤の変形で剥離力を緩和する特性はB > A で,これが高いタック
特性の理由であった。