2025 年 61 巻 12 号 p. 331-337
エキシマVUV光による表面処理技術は,単独での利用にとどまらず,他技術との融合により接着・接合分野での社会的課題の解決に資する新たな技術創出の可能性を有している。本研究では,VUV光処理と偏光板技術を組み合わせた分子配向制御技術,およびVUV 光処理とバイオミメティック表面修飾を融合した無電解めっき膜密着性向上プロセスの二つの応用例を検討した。偏光VUV 照射により高分子表面の分子配向を効率的に制御可能であることを,液晶分子を用いた評価により実証した,また,VUV光処理により改質されたポリフェニレンスルフィド表面にポリカテコール / ポリアミン( PC/PA) 薄膜を形成することで,従来のPC/PA コーティング単独に比べて強固な無電解めっき膜の密着性を得られることを確認した。本稿では,これらの取り組みと評価結果について報告する。