2018 年 24 巻 1 号 p. 1_74-1_79
高齢者のフレイル(虚弱)を先送りし、健康寿命を延伸するためには、地域ぐるみの運動・栄養・社会参加の取り組みが重要である。私達はその実践のために「大田区元気シニア・プロジェクト」を立ち上げ、活動の中で取り組みにおけるキーワード「筋力運動・実践場所・一緒に」を発見した。
そこで私達は、地域高齢者が気軽に立ち寄れる筋力運動のための場所づくりを目的として、椅子を利用したスクワット運動をカウントするシステムを開発し、2017年6月より段階的に東京都大田区内にある7つの施設に導入した。システムは、2018年8月現在まで継続的に利用されているため、この取り組みで生まれた場所は、高齢者の運動場所として機能していることがわかった。また、サービスを拡充することで、この場所が高齢者の健康ステーションとしてさらに活用され得ることが示唆された。