2020 年 25 巻 1 号 p. 1_52-1_57
リュックサックの利用は女性より男性が多いため、ビジネスシーンで活用できるような市場に出回っているリュックサックは、男性向けのデザインであると言っても過言ではない。そのため、本稿では、汎用システムデザインに基づき、女性のためのリュックサック開発を株式会社シカタと京都女子大学の共同研究で行った。本製品の開発にあたっては、アンケート調査、インタビュー調査、ユーザビリティタスク分析などの手法を活用して要求事項を抽出し、これらを基に構造化デザインコンセプトを構築し、可視化した。デザイナーやマーケッターの直感に基づく従来の手法ではなく、このようなシステマティックなアプローチを行い、品質の高い製品を提案することができた。