任意の立体モデルに対して鑑賞者が見る方向に応じて立体モデルの表面色が変化してみえる表現手法を開発した。立体モデルの表面に設けた窪みに視線方向を考慮した着彩を施し、全球レンズを埋め込むことで、全球レンズのレンズ効果により窪み内の視線方向に応じた一部分が拡大して見える原理である。本表現手法を効率的に任意のモデルに適用可能とするために、モデルの3Dデータに全球レンズを埋め込むための窪みを空け、視線方向に応じたイメージ画像から色情報を付与するプログラムを開発した。この3Dデータをフルカラー3Dプリンタで出力し、窪みに全球レンズを埋め込むことで、上記の効果を持つ立体モデルが得られる。球型のモデルと人型のモデルに対して本手法を適用した結果、意図した効果が得られることを確認した。