先天性視覚障害児( N=8) の空間イメージ操作能力と心的走査時の空間参照枠の移動の有無との関連を明らかにするため、空間的視点取得( PT) 課題と心的回転( MR)課題を行った。刺激は1~4 個の対象物を配置したA4判の凸図で、対象角度は時計回り90°・180°・270°とした。対象児を心的走査時の空間参照枠の移動の有無により群分けし、課題別・回転角度別正誤反応数を群間・群内比較し、誤反応パターンを分類した。その結果、PT課題の成績は移動あり群の方が移動なし群よりも良く、MR課題は両群の成績に差はなかった。移動あり群は、PT課題の成績がMR課題よりも良く、MR課題で角度の増加に伴い誤反応数が増加した。移動なし群は、両課題で、成績に統計的な差はなく、角度の影響が見られなかった。また両群とも誤反応パターンに自己中心エラーはなかった。移動あり群はPT課題が解決可能な段階にあり、移動なし群は両課題とも発達途中の段階で、空間的視点取得能力を高める必要性が考えられた。