本研究は、機能的アセスメントに基づく行動支援計画の立案に関する知識獲得を標的とした研修の効果を検証した。参加者は、知的障害特別支援学校教員4名であった。研修は、機能的アセスメントに関する講義と、参加者が勤務校で児童生徒に講義で学んだ内容を実践するホームワークで構成された。評価指標は、参加者の架空事例に対する行動支援計画の立案内容、応用行動分析学に関する知識、児童生徒の行動問題に関する記録であった。その結果、架空事例に対する行動支援計画の立案内容と応用行動分析学に関する知識が向上し、児童生徒の行動問題が減少した。このことから、知的障害特別支援学校教員に対して、本研究の研修の有効性が示された。また、先行研究の課題であった参加者の機能的アセスメントに関する知識獲得の妥当性が確認された。今後、本研究で得られた知見の外的妥当性を検証するために、追試や対照群の設定の必要性が指摘された。