抄録
現在、情報伝送システムとして光ファイバの高性能化が進んでいる。それに伴い放射線環境下である原子炉内においての温度モニタや、同じ放射線環境下である宇宙において増幅器などとして使用されている。したがって、耐放射線性を理解することは重要である。現在までに光ファイバへのγ線や中性子照射の報告は数多くあるが、陽子や重イオン照射の研究の報告はあまりなく、不明な点があると考え、本研究では光ファイバの光伝送部のコアに着目し、主成分である石英ガラスに対して陽子、重イオン照射を行った。実験は東大原子力研究総合センター重照射研究設備において、H+ビーム、Ni2+ビームを石英ガラスに照射し、未照射の石英ガラスと比較を行った。共に加速エネルギーは2.5MeVとし、温度は室温とした。フルエンスは、1015, 1016 /cm2とした。照射後の解析手法として、紫外可視分光法、フーリエ変換赤外分光法、陽電子消滅法、顕微ラマン分光法の4手法を用いた。