日本原子力学会 年会・大会予稿集
2004年秋の大会
セッションID: C34
会議情報
鉛ビスマス,小型高速炉
Pb‐Bi冷却直接接触沸騰水型小型高速炉に関する技術開発II
(8) SUS316ポロニウム表面汚染除去実験
*三浦 照光小原 徹関本 博
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
鉛ビスマスを原子炉の冷却材として使用した場合、ビスマスの中性子捕獲反応を経て生成されるポロニウム210による炉内一次系構造材表面の汚染が懸念される。汚染対策確立の為、ポロニウムの物質表面への吸着・放出挙動を調べた。ポロニウムを含んだ鉛ビスマスを真空中にて加熱し、その蒸発物をSUS316板上に吸着させた。SUS316板表面に吸着したポロニウム汚染に対して、真空中でベーキングを行い、ポロニウムの除去を試みた。ベーキングは300℃から500℃の範囲で行い、加熱保持時間は30分間とした。ベーキング実験の結果、300、400℃のベーキングでは、ベーキング後のポロニウムの顕著な減少は見られなかった。500℃のベーキングでは、SUS316板表面からポロニウムが30から80%程度除去された。ベーキングによる吸着物の重量減少は見られず、よって400から500℃の間でポロニウムのみが除去される温度依存性が伺える。
著者関連情報
© 2004 一般社団法人 日本原子力学会
前の記事 次の記事
feedback
Top