抄録
超小型高速炉4S(Super Safe, Small and Simple)では高い安全性の確保と長寿命炉心の実現をめざしている。そのキー技術である「反射体制御炉心」の核特性評価技術を確立するために、日本原子力研究所の高速炉臨界集合体FCA(Fast Critical Assembly)を用いた臨界実験を計画しており、前報では、Pu燃料を用いる燃料無交換炉心を模擬するため、FCAの燃料所有量の制約条件を考慮して設定した濃縮UとPuを含む一領域からなる基準炉心を示した。本報では反射体核特性やナトリウムボイド反応度の定量的な模擬性の観点から検討して、最終的に選定した実験体系の特徴と模擬性について述べる。