抄録
固体電解質触媒セルは、親水性の強い市販のセラミックウール(Al2O3とSiO2からなるガラス繊維)を円筒状に加熱成型したものに、円筒の外側と内側に白金ネットを貼り付けて電極とし、珪酸カリウム水溶液を含浸させたものを加熱処理することによって製作した。この電解質触媒セルを用いて実験をおこなったところ、加電圧(7V)下、200℃で水素の発生速度は, 100μmol /minであった。この値は、この時セル中を流れる電流値から算出した水素の発生量(電気分解の理論値)の4倍量に相当した。今、(水素発生量) / (理論値) = γと定義すれば、γは水の分解における熱分解の寄与を示す新たな指標となると期待されるが、γ値は、水蒸気圧が高いほど、また加熱温度が高いほど大きくなる傾向が見られた。この傾向は、通常高温・高圧下で運転される高温ガス炉(HTTR)を利用した水素の製造に有利であろう。