日本原子力学会 年会・大会予稿集
2004年秋の大会
セッションID: L38
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原子炉安全解析コードの開発
圧縮性拡張二流体モデルコードを用いたSRV気泡圧力振動解析
*上遠野 健一湊 明彦
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抄録

日立が開発した拡張二流体モデルは,二流体モデルの解析機能に加えて,VOF法等で可能な界面追跡機能を持ち,スケールの大きい界面構造を直接解析し,ランダム挙動を示す微細気泡群に対しては統計学的な方法を適用する効率的な解析手法である。また,二流体モデル解析にRiemann不変量を導入し,圧縮性が顕著な二相流現象の解析を可能にしている。このような二相流解析技術の向上により,主蒸気逃し安全弁(SRV)排気クエンチャまわりの気泡振動現象のような複雑流動を解析で再現することが可能になりつつある。従来よりも機構論的に詳細な物理モデルに基づく流動解析を用いて,新規プラントおよび将来型軽水炉の広範な使用条件におけるSRV動荷重挙動を確認し,従来相関式をその根拠データ範囲を超えて適用することの妥当性を示すことにより,実規模試験を解析で代替することが可能となる。そこで,BWR.MARKII型格納容器圧力抑制室を模擬した解析を実施し,解析コードのSRV動荷重解析への適用性を検討した。

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© 2004 一般社団法人 日本原子力学会
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