日本原子力学会 年会・大会予稿集
2004年秋の大会
セッションID: G33
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MOX燃料
遠隔操作によるAm含有MOX燃料製造技術の開発 (V)
Am含有MOX燃料の酸素ポテンシャル測定および解析
*逢坂 正彦田中 健哉山中 伸介黒崎 健
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抄録

環境負荷低減を前提とした高速炉サイクル確立を目的として、Amを含有するMOX燃料(以下Am-MOX)の遠隔操作による製造技術開発が進められている。この一環として製造燃料の品質保証技術開発、物性評価が行われており、燃料設計・製造、照射挙動評価に資するデータとして燃料の酸素ポテンシャルデータの取得が不可欠である。著者らはこれまでにAmを4.5 wt%含有するMOX燃料の酸素ポテンシャル測定を行い、MOX燃料に比べて大幅に高い値を有することを明らかにした。本件では、異なるAm濃度・温度におけるAm-MOXの酸素ポテンシャルを評価するために、Lindemerらによって提案された化学熱力学モデルを用いてAm=MOXの酸素ポテンシャル等温曲線を解析した。解析はまずAm-MOXが異なる量論組成をもつU,Pu,Amの酸化物からなると仮定してギブス生成エネルギーを定義し、化学種の質量保存の法則、自由エネルギー変化の式から酸素分圧を表す式を求め、数値解析的に式を解くことにより酸素分圧のO/M比依存性を求めた。本件ではUO2とAm酸化物の相互作用を導入することにより実験値をよく表す曲線を得た。

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© 2004 一般社団法人 日本原子力学会
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